応用生物学専修・緑地環境学専修の研究領域

 20世紀の人口爆発に伴う食糧不足は、「緑の革命」と呼ばれる技術革新によって克服されてきました。しかし、21世紀に入って、地球上の資源不足と環境の悪化が顕在化するに伴って、農業に持続性と環境調和が求められるようになっています。持続的・循環型の生産活動のためには、生物多様性を保全するとともに、物質が適切に循環するようにしなければなりません。また里地・里山に象徴されるような美しい国土景観の維持や、都市における緑豊かな心安らぐ空間の創造など、生態系、環境、そして人間と社会に関する深い洞察と研究が必要です。私たちは、生物と生態系の仕組みを、生理生態学、微生物学、ゲノム科学、環境科学、情報科学、生態学などの最新技術を駆使して解明し、生産活動と環境との調和に根差した、新たな時代に求められる農業生物資源と生産システムの創造を目指しています。