カリキュラムと実験・実習(応用生物学専修)

最終更新 2024年1月 Last modified Jan. 2024

応用生物学専修のカリキュラムの特徴は、豊富な実験・実習の機会があることです。
農業生物学科を前身とする本専修は、研究を行う上で実験技術の習得に加えて現場を知ることを重視しているため、
年間を通じたフィールドでの多様な実習と、幅広い分野の実験の機会をバランスよく用意しています。

農場実習および農家実習

 農場実習はS1からA2タームまで水曜日に行われます。主に西東京市の附属生態調和農学機構で行われますが、つくば市の研究施設の見学なども行われます。イネ・ムギなど穀類、野菜、果樹、花きなどの栽培技術とその原理、農業現場で発生する病原微生物の同定やその予防、耕地生態系に生息する昆虫などについて、現場での体験をベースとして実践的な学びを深めます。

 また、農家実習が秋に1回実施されます。佐倉市において認定農業者や指導農業士など国や自治体に認定された優れた農家のお世話になり、3泊4日の日程で宿泊実習を行います。生の農業現場で農産物の生産、収穫などを体験できる機会は大変貴重で、卒業後にも様々な場面で活かすことができます。

農家実習の様子

YouTubeの佐倉市公式チャンネルで配信されている、2017年の農家実習の様子です。

学生実験

 応用生物学専修の実験実習は専修が対象とする幅広い分野の知見について、各分野の基盤となる基礎的実験から最先端の専門的実験に至るまで分野横断的に獲得し、さらに生の生産現場を体験し、農学の持つ実学的側面を学ぶために極めて独自性の高いカリキュラムをもちます。 

 基礎実験はS1タームとSP/S2タームに行われ、S1では木・金曜日の午後に、SP/S2では月・木・金曜日の午後に集中的に行われます。実験内容は植物学、遺伝学、微生物学、統計学、昆虫学、園芸学、生化学、分子生物学、組織培養よりなり、非常に幅広い分野の基礎的な実験を体系的に学びます。専門実験はA1タームとA2タームの木・金曜日の午後に行われます。応用生物学専修を構成する研究室が15の専門分野に分かれてそれぞれの分野における先端的実験を実施し、学生はその中から興味のある専門分野を選択して自分の興味に即したプログラムを受講することができます。

応用生物学専修で学ぶこと

 人を取り巻く自然環境の破壊と世界的な食料不足に対する、生物科学の最新の知見と技術を駆使した問題解決が、本専修のテーマです。そのために、農業における生産と環境にかかわる植物、昆虫、微生物など幅広い資源生物を対象とし、持続的な利用、生産性と品質の向上、ならびに新たな生物資源の創成を目指して、分子から地球生態系にわたる生物学の原理とスキルを、講義と実験によって習得します。

必修科目 生物統計学、細胞生物学、遺伝学、昆虫学、栽培植物学、植物生理学、耕地生態学、農学リテラシー

選択必修科目 作物学、植物育種学、栽培学、園芸学、昆虫生理学、植物分子遺伝学、持続的植物生産学、昆虫利用学、植物生理学、植物分類・形態学、植物生態学

選択科目 昆虫遺伝学、バイオメトリックス、植物分子育種学、環境微生物学、昆虫系統分類学、雑草学、植物細菌学、昆虫病理学、昆虫生態学、ストレス生物学、植物ウイルス学、菌類学、農業気象学、保全生態学、環境土壌学、植物栄養学

令和5年度の標準的な履修例

2年 共通科目と基礎科目

広く農学全体に共通する基礎を学びます

3年 専門科目と実験・実習

専門的な知識や技術を学びます(赤文字:実験実習)

Q SP(サマープログラム)というのはなんですか?

A 通常の講義が開講されない、実験・実習を集中的に行うための期間です。他学部のS2タームとほぼ同等の期間実施されます。

Q Wタームというのはなんですか?

A 主に集中講義が開講されるターム(令和4年度は1月31日〜2月17日)です。

4年 卒業研究と演習

各研究室に所属して研究活動を行います