基礎生物学領域大講座
栽培学研究室
Laboratory of Crop Ecology and Morphology
主要な研究テーマ |
- イネ穂の形態形成の分子遺伝学的解析
- 作物根系の環境ストレスへの応答の解析
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研究内容 |
- イネの分化・発生を制御する遺伝子ネットワークの解明
私たち動物は、最初からすべての器官を備えて生まれてきます。ところが植物では、種子が発芽して成長した後も(胚発生以後も)、新しい器官や分裂組織がつくられ、体づくり(形態形成)が一生を通じて進行します。とくに、新しい成長組織(分裂組織)の形成は、植物がより複雑な形態に成長するためになくてはならない仕組みです。分裂組織が形成されるパターンは遺伝的に決定されていて、それによって、それぞれの個体が種に固有の形態を作り上げます。私たちは、植物の分裂組織の形成がコントロールされる仕組みを、イネを用いて分子レベルで研究しています。この過程をコントロールする遺伝子を見つけて、その遺伝子産物(タンパク質)が細胞内でどのように働くのか、他の遺伝子とどのようなネットワークを構成して機能するのかなどといったことを調べることで、イネの形態形成の総合的な理解をめざしているのです。
- 作物根系の環境ストレスへの応答の解析
乾燥、過湿など土壌に関わるストレスに根がどのように応答するかを、主に形態や構造の変化とその機能的な意義という点から解析します。
写真:根の内部形態と水の通導との関係を示す蛍光顕微鏡写真
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リグニンの自家蛍光を利用したもの。表皮(最外層の細胞)にカスパリー線がみられる。 |
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アポプラスト透過性の蛍光色素(黄緑色)を水とともに外部から与えた根の切片。表皮のカスパリー線によりアポプラスト内の移動が阻害されている。 |
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連絡先 |
- 根本 圭介
TEL:03-5841-2781 - 経塚 淳子
TEL:03-5841-5087 FAX:03-5841-5087
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